聖なる大地そこにあり
かの地、いにしえより数々の伝説と神話が
語り継がれしところなり
ある者は血の匂いを求め
またある者は名声を得んがために、かの地を訪れん
夢かなう者あれば、野に屍をさらす者あり
人々はかの地を ”エレメン” と呼ばん
エレメン島には、いにしえの伝説の中で語られる勇者たちが興した6つの王国がある。王国間の争いは繰り返され、島全体にわたって戦乱が続いた。そして多くの街が廃墟と化した。
魔帝リムサリアを封じた勇者、ファーネスがうちたてた王国レクスファート。その王都ビザンツはエレメン島でもっとも栄えた都市だった。その美しい街で反乱が起こった。王に仕える宮廷魔導師のガルネールが国王ワグナールを倒し、自ら王の座についたのである。
十数年も前のことである。
ガーリアの村に住むルークスは、十数年前のガルネールの反乱で、カードマスターの父と母を失った。レクスファート三騎士の一人として名をはせた父は、数少ない味方たちと村を守るため、勇敢に反乱軍に立ち向かった。しかし友の裏切りにあってあえなく倒されてしまった。母もその時に巻きこまれた。あとに残されたのは、幼いルークスと1枚のカードだけだった。
それから十数年後、ガーリアの村は戦乱など遠い昔かのような平和が続いたが、ルークスは父の記憶をもとに、カードマスターの修行に明け暮れた。
自分にどんな運命が待ちうけているのか、ルークスはまだ知らない……。
マッピングする気満々でプレイしてみたら、全てオートマッピングだったので拍子抜けしてしまいました。3DのRPGと言われますと、やはりウィザードリィのような作品を想像してしまい、かなり気合を入れていたのですが、率直な感想はとても敷居の低いRPGだと思います。どの辺が低いかと言いますと、オートマッピングという点も大きいのですが、何よりもダンジョン内にトラップが無いという部分でしょうか。当然ですが最初は知らなかったので迷宮内を慎重に歩いていましたが、途中で気付きました。そうなると、ある程度レベルさえ上げれば怖いもの無しで自由に歩き回ることができます。何のための3Dか分からなくなってきます。
第一章の最後の展開には少し驚かされましたが、話の流れもわりと平坦。イベントの会話などで二択を迫られる場面もありますが、セリフが少し変化するくらいで結果的には同じ展開です。
面白くなさそうな文章ばかり書いてますが、戦闘は良くできているのではないでしょうか。4つの属性(風火水土)と、その関係を理解しておけば楽になります、というか覚えておかなければ厳しい場面もあると思います。戦闘中に味方の人間キャラクターが一人でも死ぬと、最後にセーブした場所からのスタートになります。セーブは町でしかできません。妙にシビア。でも、よほど無理をしない限りは味方が死ぬことはないと思います。
ゲーム中に流れている曲は、雰囲気が良く出ています。中でも、カードを売っている占い屋の曲が印象的でした。
真剣にプレイしていましたが、最後まで魔法の名前を覚えることができませんでした。魔法の名前は全て漢字。なのでやたらと濃い名前ばかりです。基本的には一部の補助魔法と直接攻撃の力押しで戦闘はこなせるので、攻撃魔法のお世話になる機会は少ないと思います。
あと、取扱説明書も気になりました。なんか誤植が多いのです。ゲーム後半に訪れる、ビサンツの城と街。説明書に載っているワールドマップには、ビザンツと載っています。ゲーム中では、ビサンツと表示されていたので、濁点は無いと思います。武器や防具の一部も表で載っていますが、防具の属性欄に値段が載っています。小言はこの辺で止めておきます。
発売当時の1992年は随分と宣伝していたらしいのですが、僕は最近になって知りました。そのシンプルさからか、攻略本すら発売されてないようです。攻略法なんて知らなくても大丈夫だと思いますが、ゲーム中に属性関係を教えてもらえないので、その点さえ覚えておけば問題はありません。「面白くなさそう…」と首をかしげるような文章かもしれませんが、僕はそれなりに楽しめました。