このゲームはあの悪名高いトーワチキのホームズシリーズ第3弾です。
このシリーズの歴史を振り返ってみると
- 86年12月11日 「シャーロックホームズ伯爵令嬢誘拐事件」発売
- トーワチキがFC参入第1弾ソフトとして発売したものです。
その内容は、ホームズを題材としているのに何故かジャンルはアクションゲーム。
しかも操作性が最悪で、謎解きのヒントとなるべき敵からの情報も支離滅裂なものばかり。
当時、スーパーマリオブラザーズの影響でアクションゲームが全盛の時代とはいえ、ジャンルをアクション
にしたのは致命的な失敗でした。
- 88年5月13日 「名探偵ホームズ霧のロンドン殺人事件」発売
- アクションゲームだった前作に対して、今度はアドベンチャーゲーム。
おかげで前作よりかは良くなりました。(あくまで前作と比べてですが)
大技林(現 広技苑)では「シーン数1000以上、登場人物は44名というスケールの大きいアドベンチャーだ」と
紹介されています。
こう見ると、一見まともなゲームに見えますが、実際は細々とした家が立ち並ぶロンドンでひたすら
フラグをたてていくなんともストレスのたまるゲームでした。
(筆者は途中までしかプレイしていないので違うかもしれません)
そして、89年5月1日に「Mからの挑戦状」が発売となります。
ホームズシリーズでは最もストレスのたまりにくいゲームとなっています。
だが、長所(?)はそれぐらいでコマンド総当りでゲームが進んでいくというアドベンチャーの
欠点をいかんなく発揮したソフトと言えるでしょう。
はっきり言って推理など必要ありません。コマンドを適当に選んでいれば、謎が解けてゲームが
進んでいきます。
逆に、トリックがわかってもコマンドを総当りしないとゲームは進んでいきません。
しかも、筆者が見つけただけでも、2箇所のフラグ立てのバグがあります。
(
クリアが不可能になる致命的なバグです。)
結局、コマンド型アドベンチャーの短所と衰退の理由をよくあらわしたゲームとなりました。